Tape “Rideau”
テープ 『リデュー』 スウェーデンのストックホルムを拠点とするインディー・レーベル、ハプナの看板バンド、テープのオリジナルとしては約2年振りとなるサード・アルバム。 2002年に発売されたファースト・アルバム『Opera』が日本でもベストセラーとなり、2003年には初来日も果たす。2003年末にはセカンド・アルバム『Milieu』をハプナから、2004年3月にはファースト・アルバム収録曲のリミックス集『Operette』を日本のcubic musicのサブ・レーベル、cubicfabricからリリースし、着実に音楽性と知名度を高めている。 タウン・アンド・カントリー、ガスター・デル・ソルにも通ずる、ミニマル・ミュージックと叙情性のブレンドは更に深化を遂げ、アコースティック楽器の調べとエレクトロニクスの響きによるオーガニックなアンサンブルは成熟の域に達し、他の追随を許さない。プロデュース/録音/ミックスはプルーラモン(Pluramon)名義でも有名なドイツ・ケルンの実験音響アーティスト、マーカス・シュミックラーが担当。 使い古された「エレクトロ・アコースティック」という言葉に、新たな意味と価値を与えるような類い稀なる美しさを備えた大傑作アルバム。 エレクトロ・アコースティック、という言葉は、あまりにも安易に用いられ過ぎていると思う。 テープのような音楽こそが、その名称に相応しい。 多彩で繊細なアコースティック楽器の調べと、ナイーブでありながら凛とした芯を感じさせる電子音の響き。 両者が重なりあって醸し出される、得も言われぬ上質なセンチメンタリズム。 このアルバムの音が届いてからというもの、いったい何度聴き直したことか、数え切れない。 告白しておくが、こんなことは滅多にない。 率直に述べよう、僕はこの作品を愛している。 佐々木敦(HEADZ/FADER) ●解説:佐々木敦(HEADZ / FADER) ●日本盤のみcubic musicを主宰し、テープとも親交の深いMinamoによるリミックスを収録。 1. Sunrefrain 11:12 2. A spire 11:45 3. Sand dunes 4:42 4. Exuma 6:13 5. Long lost engine 12:26 6. Roulette / Minamo remix 7:47 Total time 54:20